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イボ

イボとは

イボとはイボは、皮膚にできる小さな隆起やできものの総称で、医学的には「疣贅(ゆうぜい)」と呼ばれます。ウイルス性のものから加齢によるものまで種類はさまざまで、形や色、大きさも一様ではありません。
体のどの部位にも発生しますが、特に顔にできるイボは目立ちやすく、美容面での悩みにもつながるため、早めの対応が望まれます。痛みを伴わないことも多く、「気づいたら増えていた」「なかなか消えない」といった相談も少なくありません。

顔にできるイボについて

顔にできるイボは、加齢や紫外線、ウイルス感染などさまざまな原因によって発生します。特に目の周囲や頬、額などに多く見られ、小さなものから盛り上がった大きめのものまでさまざまです。
顔は人目につく部位であることから、放置することでストレスになったり、化粧がしづらくなったりすることもあります。また、自己判断でケアを行い、悪化させてしまうケースもあるため、医療機関での適切な診断と治療が重要です。

イボの原因

顔にできるイボの原因は、大きく分けて以下の2つです。

1. ウイルス感染(ヒトパピローマウイルス)

イボの多くは、「ヒトパピローマウイルス(HPV)」というウイルスの感染によって引き起こされます。ウイルスが皮膚の小さな傷などから侵入し、皮膚の細胞を異常に増殖させることでイボができます。

顔の場合は、髭剃りやスキンケア中の摩擦などによって皮膚に小さな傷ができ、そこから感染することがあります。感染力は比較的弱いですが、免疫力が低下していると発症しやすくなります。

2. 加齢や紫外線などの刺激

中高年以降に多く見られるのが、「老人性イボ(脂漏性角化症)」です。これはウイルスとは関係なく、皮膚の老化や紫外線ダメージの蓄積が原因とされています。皮膚の新陳代謝の乱れにより、角質が厚くなって盛り上がることで、イボのような見た目になります。

イボの種類(顔にできやすいもの)

顔にできる代表的なイボの種類をご紹介します。

1. 尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)

ウイルス性のイボで、一般的に「イボ」と呼ばれるものの多くがこれに該当します。表面がザラザラしていて、灰白色〜茶色で、1つだけでなく複数できることもあります。顔だけでなく手や指にもよく見られます。

2. 脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)

加齢に伴ってできる良性の腫瘍です。30代以降から発生しやすく、紫外線の影響で顔に多くできます。黒っぽく、盛り上がりがあり、表面がカサカサしていることが特徴です。見た目はホクロに似ていますが、経年で徐々に大きくなるのが特徴です。

3. 扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)

HPVが原因のウイルス性イボで、特に顔や首、手の甲などにできやすいタイプです。肌の色に近い、やや黄色みがかった扁平な(平らな)形で、数が増えやすい傾向があります。若い女性や子どもにも見られることがあります。

4. 汗管腫(かんかんしゅ)

汗腺の一種である「エクリン汗腺」が過剰に増殖することでできる良性の腫瘍です。目の周りなどに小さな粒状の膨らみが複数できるのが特徴で、若い女性に多く見られます。

イボの症状

イボの症状顔にできるイボの症状は、種類や進行度によって異なりますが、以下のような共通点があります。

  • 表面がザラザラ、または平ら
  • 色は肌色〜茶色、黒っぽいものまでさまざま
  • かゆみや痛みはないことが多い
  • 徐々に数が増える場合がある
  • 盛り上がりや硬さがある

特に顔のイボは、肌のトーンや化粧のノリにも影響するため、美容面での悩みに直結することが少なくありません。また、ウイルス性のイボは他の部位や他人にうつる可能性もあるため、早めの対処が望まれます。

治療方法

イボは自然に消えることもありますが、顔にできた場合は時間がかかったり、跡が残ったりすることがあるため、医療機関での治療がおすすめです。以下は主な治療法です。

炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)

レーザーでイボを蒸散・切除する方法です。出血が少なく、跡が残りにくいのが特徴で、美容的な仕上がりが求められる顔のイボ治療に適しています。主に脂漏性角化症や汗管腫、扁平疣贅などに用いられます。

外科的切除

イボの種類や大きさによっては、局所麻酔下でメスやハサミを使って切除することもあります。病理検査が必要な場合にもこの方法が選択されます。

内服・外用薬

イボが再発しやすい体質の方や、免疫が関与しているケースでは、免疫調整薬の内服や外用薬が処方されることもあります。ただし、効果には個人差があります。

顔のイボでやってはいけないこと

顔にできたイボを見つけると、気になって触ったり、取ってしまいたくなることもあるかもしれません。しかし、自己処理は思わぬトラブルの原因になります。

1. 自分で削る・むしる

皮膚を傷つけてしまい、跡が残ったり、出血・炎症を起こすことがあります。また、ウイルス性の場合は他の部位にうつるリスクもあります。

2. 市販薬の誤用

イボ用の市販薬は、顔への使用を想定していないものも多く、皮膚に強い刺激を与えてしまう可能性があります。顔は皮膚が薄くデリケートなため、必ず医師の診断を受けてから使用しましょう。

3. 放置する

イボは自然に治ることもありますが、顔にできたものは目立ちやすく、増える可能性もあるため、様子を見るだけでは解決しない場合があります。見た目に違和感があったり、変化がある場合は早めに皮膚科を受診しましょう。

イボ除去をお考えの方は当院までご相談ください

顔にできるイボは、見た目の問題だけでなく、種類によっては感染リスクや増加の可能性がある皮膚疾患です。原因やタイプを正確に見極めたうえで、適切な治療を行うことで、再発を防ぎ、美しい肌を保つことができます。 気になるイボを見つけたら、自己処理せずに、まずは専門医にご相談ください。当院では、症状やご希望に合わせた最適な治療をご提案しています。