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腫瘍マーカー検査・
基準より高い

腫瘍マーカー検査の数値が
基準より高いのは大丈夫!?

腫瘍マーカー検査の数値が基準より高いのは大丈夫!?腫瘍マーカーの数値が高い場合も、必ずしもがんであると確定したわけではありません。加齢や薬の影響で上昇すること、健康な人でも高くなることがあるためです。
ただ、数値が低い人と比べると、がんや他の病気(腎機能障害など)の可能性が高いということも事実です。腫瘍マーカーの数値が高い場合には、精密検査を受けるようにしてください。
なお腫瘍マーカー検査は、健康診断のオプション検査として、あるいは人間ドックの検査の1つとして実施されています。

腫瘍マーカー検査とは

細胞の異常な増殖によって形成されるかたまりを「腫瘍」と言います。うち、悪性のものが「がん」です。
がんができると、そのがん特有の物質が作られ、血液・尿の中に現れます。
腫瘍マーカー検査では、血液・尿中に見られる“特有の物質”について調べ、がんの有無・がんがある場所を推測します。
確定診断のためには精密検査が必要になりますが、腫瘍マーカー検査は血液・尿の検査からがんの発見につなげることのできる、負担の少ない有効な手段と言えます。

腫瘍マーカー検査の目的

がんのスクリーニング

スクリーニングとは、無症状の人の中から、何らかの病気の疑いがある人を検出する(ふるいにかける)ことを指します。
腫瘍マーカー検査は、さまざまながんに対するスクリーニングであり、がんの疑いがある人を発見することを最大の目的として実施します。

診断に役立てるための補助的な検査

ある腫瘍に悪性の疑いがある場合、その診断のための補助的な検査として腫瘍マーカー検査を実施することがあります。

がんの治療の効果の評価

がんの診断を受け、その治療を開始した後、治療の効果を評価するために腫瘍マーカー検査が行われます。その後、必要に応じて治療の内容を調整することで、より良い結果が得られる可能性が高くなります。

再発がんの発見

がんの治療が終わっても、再発のリスクは残ります。再発がんの発見にも、腫瘍マーカー検査が役立ちます。

腫瘍マーカー検査の種類
~どんながんで
数値が高くなるのか~

腫瘍マーカーには、さまざまな種類があります。
どの腫瘍マーカーに高い数値が出ているかによって、疑われるがんが異なります。

腫瘍マーカー 疑われる
がん
基準値・陽性率
PSA 前立腺がん 基準値:4.0ng/ml以下
陽性率:80〜82%
CA-125 卵巣がん 基準値:35.0U/ml以下
陽性率:80%
CEA 大腸がん・
胃がん・
肺がん等
基準値:5.0ng/ml以下
陽性率:大腸がん30~40%、胃がん13%、
肺がん50%、進行乳がん50~60%
AFP 肝細胞がん・
精巣がん
基準値:10.0ng/ml以下
陽性率:肝細胞がん49〜71%
CA19-9 胃がん・
大腸がん
膵がん・
胆道がん
基準値:37.0U/ml以下
陽性率:70~80%
CA15-3 乳がん 基準値:30U/ml以下
陽性率:66%
CA72-4 胃がん  基準値:6.9 U/ml以下
陽性率:19%
SCC抗原 子宮頸がん・
食道がん
基準値:1.5 U/ml以下
陽性率:子宮頸がん(扁平上皮がん)28~88%、
食道がん30%以上
CYFRA 肺がん 基準値:2.2 U/ml以下
陽性率:40~80%
DUPAN-2 膵がん等
SPAN-1 膵がん等

腫瘍マーカー検査の数値が
高い場合におすすめの検査

腫瘍マーカー検査で分かるのは、あくまで「疑われるがん」です。
精密検査を行うことで、確定診断ができます。当院で実施できるものについては当院で実施し、必要に応じて病院へとご紹介し、精密検査を受けていただけます。

腫瘍マーカー 疑われる
がん
備考
PSA 前立腺がん ・前立腺超音波検査
・MRI検査
・生検
CA-125 卵巣がん ・骨盤超音波検査
・CT検査
・MRI検査
CEA 大腸がん・
胃がん・
肺がん等
・大腸カメラ検査
・胃カメラ検査
・CT検査
・胸部レントゲン検査
AFP 肝細胞がん・
精巣がん
・腹部超音波検査
・CT検査
・MRI検査
CA19-9 胃がん・
大腸がん
膵がん・
胆道がん
・胃カメラ検査
・大腸カメラ検査
・腹部超音波検査
・CT検査
・MRI検査
・内視鏡的逆行性胆道膵管造影検査
CA15-3 乳がん ・乳房超音波検査
・マンモグラフィ検査
・乳房MRI検査
CA72-4 胃がん ・胃カメラ検査
・腹部CT検査
SCC抗原 子宮頸がん・
食道がん
・内診、コルポスコピー検査
・超音波検査
・胃カメラ検査
CYFRA 肺がん ・胸部レントゲン検査
・胸部CT検査
DUPAN-2 膵がん等 ・腹部超音波検査
・腹部CT検査
・腹部MRI検査
SPAN-1 膵がん等 ・腹部超音波検査
・腹部CT検査
・腹部MRI検査

腫瘍マーカー検査の精度は?意味がないと
言われる理由は?

腫瘍マーカー検査だけでは、どれだけ数値が高くても、確定診断には至りません。また、早期がんの発見には有効ではありません。そういった意味で「意味がない」と言われることもあるようです。
しかし、がんの中には胃がんや大腸がんなど、自覚症状に乏しいものが少なくありません。がんと診断された人の40%以上に自覚症状がなかったという調査もあります。
血液・尿を採取した患者様にとって負担の少ない検査であり、がんの疑いがある人を検出できる・精密検査をご案内できるという点において、腫瘍マーカー検査にはしっかりと意味があります。

腫瘍マーカー検査で
がんの早期発見は可能?

先述の通り、腫瘍マーカー検査は早期がんの発見には向きません。
しかし、PSAについては、早期の前立腺がんでも上昇しやすく、早期発見につなげることができます。

腫瘍マーカー検査の費用

腫瘍マーカー検査は、原則自費診療扱いとなり、医療機関によって費用が異なります。当院の各腫瘍マーカー検査の費用は、以下の通りです。
なお、何らかの症状があって受診し、医師の判断で腫瘍マーカー検査を実施した場合には保険が適用されます。

検査費用(自費)

腫瘍マーカー 費用(税込)
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