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便の色

便の色で体調が分かる!?
便の色別の原因

便の硬さや形、回数、色などは、体調の影響を受けて変化します。もちろん便だけで体調のすべてが分かるわけではありませんが、1つのバロメーターとしてときどき、できれば毎日、観察しましょう。
ここではまず便の色に着目し、それぞれ考えられる原因をご紹介します。

便の色 原因
黄褐色 正常な便です。胆汁の色素によって黄褐色になります。
黄色 乳製品の摂り過ぎ、下剤の服用が主な原因です。下痢として認められる状態が続く場合には検査が必要です。
茶色~
茶褐色
食べ過ぎ、飲み過ぎが主な原因です。多くは、食生活の改善によって元に戻ります。
濃褐色 肉類の摂り過ぎが主な原因です。チョコレート・ココアの摂り過ぎが原因となることもあります。
便秘を併発している場合、検査が必要です。
黒色
(タール便)
食道・胃・十二指腸の出血(潰瘍・がん)が疑われます。
イカ墨・鉄剤・ビスマス錠によって一時的に黒くなることがあります。
食べ物・薬が理由ではない場合、早急な検査が必要です。
緑色 緑黄色野菜の摂り過ぎが主な原因です。急性腸炎、消化不良、母乳が原因になることもあります。
赤色 大腸の出血(潰瘍・がん)、痔などが疑われます。
一部であっても全体的であっても、または一度きりであっても早急な検査が必要です。
灰白色~
レモン色
バリウム検査、肝障害、腸結核、膵臓疾患などが主な原因となります。
バリウム検査を受けていない場合には、早急な検査が必要です。

そもそも健康的な
便の色・条件とは

健康的な便の色、形などの条件を覚えておくと、異常な便が出た時に気づきやすくなります。
以下のような健康な便が出ているか、確認してみましょう。

そもそも健康的な便の色・条件とは
  • 黄褐色である
  • いきまず、するりと出た
  • バナナ状または半練り状である
  • 形が崩れておらず、表面がつるんとしている
  • バナナほどの太さがあり、1日あたり1~2本出る
  • 多少のにおいがあるが、きつくない

こんな便が出たら要注意!
気を付けるべき3つの便の色

便の色について、特に注意すべきなのが以下の3つです。

黒い便(タール便)

食道・胃・十二指腸などからの出血、つまり潰瘍やがんが疑われます。逆流性食道炎が原因になることもあります。
頻度・回数、一部/全体に関係なく、早急に受診してください。

赤い便

大腸や肛門からの出血が疑われます。具体的には、大腸がん、クローン病、潰瘍性大腸炎、虚血性腸炎、大腸憩室出血、痔(いぼ痔・切れ痔)が挙げられます。
頻度・回数、一部/全体に関係なく、早急に受診してください。

灰白色~レモン色

肝炎、腸結核、胆石症、胆のうがん、胆管がん、膵臓疾患が疑われます。嘔吐・発熱を伴う場合には、ロタウイルス感染による胃腸炎も考えられます。できるだけ早く受診してください。
バリウム検査後に1~2日程度出る白い便については、基本的に心配ありません。

色以外にもチェックする
ポイント(便の形・回数・
においなど)

色以外にもチェックするポイント(便の形・回数・においなど)便を観察する時は、色以来にもチェックするポイントがあります。

便の形・状態

健康な便は、バナナ程度の太さがあり、バナナ状または半練り状です。
コロコロした便、細かくちぎれたような便、細い便、泥のようで形のない便、ほとんど水のような下痢が続く場合は、注意が必要です。

排便回数

1日1~2回が平均です。2日に1回でも健康な人もいますが、腹痛、便が硬いなど症状がある場合は「便秘」と考え、受診してください。反対に、1日何回も排便があるけれど下痢である・少しずつしか出ないといった場合も、受診が必要です。

便の量

1日にバナナ大の便が1~2本出るのが平均的な量です。
たくさん食べた時にたくさん便が出るという場合は基本的に心配ありませんが、大量の下痢や軟便が出る場合は受診が必要です。1回あたり少しずつしか出ないというケースも注意が必要です。

便のにおい

肉類など動物性たんぱく質を多量に摂った時、強いストレスがある時に一時的に便のにおいが強くなるのは、基本的に心配はいりません(食生活の改善などは必要です)。
注意が必要なのが、便秘や下痢ぎみかつ便のにおいがきつい、食生活を改善したのににおいがきついといったケースです。