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胃ポリープ

胃ポリープとは

胃ポリープとは胃ポリープとは、胃粘膜の表面から発生する「イボ」のようなものを指します。
胃ポリープは大きく分けて、胃底腺ポリープと過形成性ポリープがあります。胃底腺ポリープは、胃の分泌腺の異常な増殖が原因として考えられており、がん化することはありません。一方で過形成性ポリープは、胃底腺ポリープと比較して、がん化のリスクが高いとされています。特に、2cmを超える大きさのポリープには注意が必要です。

胃底腺ポリープ

胃底腺ポリープは、ピロリ菌に感染していない胃に発症しやすい傾向があります。
胃粘膜中にある胃底腺が大きくなり、隆起することでポリープが形成されます。がん化する恐れはありません。

過形成性ポリープ

過形成ポリープは、ピロリ菌に感染していると生じやすい傾向にあります。胃粘膜の修復と再生が繰り返されるうちに、細胞が異常増殖してしまいポリープを形成するものと考えられています。一部において、がん化する恐れがあります。

胃ポリープはストレスが
原因となることもある?

胃ポリープの原因は、下記のようなものが当てはまります。

胃ポリープはストレスが原因となることもある?
  • 過剰なアルコール摂取
  • 脂っこい食べ物の食べ過ぎ
  • 運動不足
  • 睡眠不足
  • 喫煙
  • 肥満
  • ストレス

など
十分な睡眠や栄養バランスが整った食事を食べるようにし、規則正しい生活を心がけましょう。

胃ポリープは無症状?

胃ポリープは、ほとんど無症状です。
しかしながら、慢性胃炎を合併している状態がほとんどのため、胃の不快感や痛み、食欲不振といった症状を伴うことがあります。
また、過形成性ポリープの場合は微量な出血を伴うこともあり、血液をサラサラにする薬を服薬している方は貧血に注意しましょう。

胃ポリープができやすい人

胃底腺ポリープはピロリ菌に感染していない人に、過形成性ポリープはピロリ菌に感染している人に発生しやすい傾向があります。
さらに、全体的には胃炎のある人にポリープが発生しやすいとされています。

胃ポリープは癌になる?

過形成性ポリープは、大きくなるとがんが合併することがあります。しかし、胃ポリープのほとんどが該当する胃底腺ポリープががんになることはありません。

胃底腺ポリープはピロリ感染が見られず、胃粘膜萎縮や炎症細胞浸潤がない粘膜から発生します。胃がんとまったく異なる背景胃粘膜があるため、胃がんのリスクは低いと考えられています。

胃ポリープの検査

胃がん検診で胃ポリープを指摘された場合には、胃カメラ検査を受けるようにしましょう。なぜなら、バリウム検査では、ポリープの種類を調べることができないからです。

胃カメラ検査は、胃粘膜を直接観察し、胃ポリープだけでなく炎症や潰瘍の有無についても早期発見が可能です。その他、ピロリ菌感染の有無や病変を採取して病理検査にかけることもできます。

胃カメラについて
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胃ポリープの治療

胃底腺ポリープ

胃ポリープについては、1cm以下のもの、もしくはがん化の可能性がないものに関しては、経過観察となることがほとんどです。ただし、2cm以上のポリープやがん化の可能性があるものは、治療の対象となります。

胃底腺ポリープは、がん化の可能性も低く健康への影響も少ないため、治療は行わずに経過観察になることがほとんどです。

過形成性ポリープ

過形成性ポリープは、年に一回胃カメラ検査を行い、ポリープの状況を観察します。
ポリープが大きくなって出血している際やがん化が疑われる場合には、内視鏡的切除を行います。なお、過形成性ポリープはピロリ菌に感染していることも多く、その場合はピロリ菌除菌も並行します。