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胆石

胆石・胆石症とは

胆石・胆石症とは胆石症は、肝臓で作られた胆汁が石のように固くなり胆石となって、胆汁の通り道である肝臓内、胆管、胆嚢を塞いでしまう病気です。十二指腸へ運ばれるはずの胆汁の流れが滞ることで、脂肪・炭水化物の消化吸収や、肝臓で処理された不要物の除去が阻害されるのです。さらに病状が進行すると、右肩やみぞおちに痛みが生じたり、発熱や嘔吐したりすることもあるため、適切な治療を受ける必要があります。
初期は無症状に感じられますが、症状に気がついた時点で進行している病気ですので、お早めに当院への受診をご検討ください。

胆石ができる原因

胆石ができる原因は解明されていない部分がありますが、現時点で以下の要因が関わっていると考えられています。

食生活の偏り

主に高脂肪な食事習慣は悪影響を与えます。脂肪分はコレステロールへ代謝され、胆汁が作られる際に濃縮され固まりやすい性質を持つため、胆石の原因になり得るのです。

胆汁成分のバランスが崩れている

胆汁成分は、ビリルビン、コレステロール、胆汁酸、レシチンの4つですが、細菌感染症や肝臓疾患によって一部の成分が過剰となり、胆汁の成分バランスが崩れた状態で濃縮されることになります。その過程で、胆石ができるのです。

胆汁排出機能の低下

通常は食後に胆嚢が収縮し50~60mlの胆汁が排出されるのですが、加齢や食生活の影響によって胆汁排出機能が下がることがあります。そこへ感染症やコレステロールの上昇などが加わると、胆石ができるきっかけとなるのです。

その他

他には甲状腺ホルモンの減少や慢性的なカルシウム不足によって、胆石ができることがあります。
例えば慢性的なカルシウム不足を解消するために、骨からカルシウムが遊離し、血中カルシウム濃度を保とうとするため、血液を介して胆汁内にその影響が現れるとされています。

胆石症の症状チェック

胆石症の症状チェック
  • 倦怠感
  • 吐き気
  • 右肋骨最下部またはみぞおちの鈍痛・鋭い痛み
  • 黄疸
  • 発熱

など

初期は無症状であることが多いですが、次第に高脂肪な食事を摂った後の痛みや吐き気などが現れます。

胆石を放っておくと
どうなる?

胆石症の症状を放っておくと、胆のうがんの発症リスクが高くなると言われています。症状が現れるまでタイムラグがあるため、自覚症状がある時点で病状が進行していることが考えられます。
気になる症状があれば、お早めに大阪消化器内科・内視鏡クリニック 難波院へご相談ください。

胆石症の検査

胆石症は腹部超音波検査と血液検査によって診断が可能です。

腹部超音波検査は、胆嚢結石や胆管結石の数や形などを明確に映し出すことができます。
血液検査は、肝臓や胆道の酵素、ビリルビン、コレステロールの数値を調べられるため、自覚症状や身体所見と合わせて胆石の有無を判断するのに有用です。

胆石症の治療

胆石症の治療は、薬物療法、手術療法、体外衝撃波粉砕療法が選択肢となります。

薬物療法

薬物療法体への侵襲や負担が少ない治療方法として、内服薬による経口胆石溶解療法があります。胆石が小さい、数が少ない等の場合において選択でき、すべての胆石を溶かしきるまで約1年かかります。

手術療法

胆石ができる場所を除去する根本的な治療方法として、開腹手術と腹腔鏡下胆嚢摘出術があります。胆石による鋭い痛みがある場合は胆嚢を摘出することが効果的とされ、再発リスクも低くなります。

体外衝撃波粉砕療法

体の外から衝撃波をあてて胆石を粉砕する治療方法です。全体の50%以上の胆石消失を見込めますが、胆管閉塞や胆管炎といった合併症および再発の可能性もあります。